皆さんこんにちは、5月5日こどもの日はゲームとびだせどうぶつの森内で新聞紙の兜を貰いましたアラサーフリーターのmamuです。
前回、白樺並木とえこりん村の世界1大きなトマトの木を見た私たちは、次いで小樽観光へとやって来ていた。
そしてこの時になると前回の雨模様から少しだけ青空が覗くようになっていた。
今は亡き祖父との思い出深い街だと語った祖母は、この北海道ツアーの中で何処よりもこの小樽を楽しみにしていた。
自然に上がったテンションで2人とも笑顔になる。
小樽の町並みは日本に居ながら、どこか異国情緒を感じさせるレトロなものだ。
一応ここからは、小樽という町の説明を交えながら先に進もう。
『北のウォール街』とも呼ばれる小樽は運河の街として今や観光都市のひとつとなった。
ウイスキーにお寿司・ガラス工芸と沢山の魅力がある街だ。
そんな小樽が何故北のウォール街と呼ばれるのかには、近代の日本の歴史が詰まっている。
この日小樽には大勢の観光客が行き交っていた。
運河の脇には露店が並び、ハンドメイドのアクセサリーや似顔絵が販売されていた。
その様子を楽しく眺めながら祖母と歩いたこの時間は、実に穏やかなものだった。
その対岸に立ち並ぶは、石造りの大きな倉庫。
これがまた小樽の見所でもあり美しい景観となっているのだが、この倉庫こそが小樽の歴史の象徴だろう。
戦前の小樽はニシン漁の最大の拠点でもあり、北海道中で採掘された石炭を積出す港でもあった。
そして、海外との国際貿易港として函館と争う程の繁栄を見せたのだ。
明治2年(1869年)当時、北海道の開拓使は函館に置かれ、北海道の南に偏っていた事を理由に北海道の中心である札幌に本庁を構える事に。
その時資材が荷上げされたのが小樽港。
その後明治4年(1871年)に立案された『開拓使10年計画』が決定したことで、後の内閣総理大臣・黒田清隆から潤沢な予算を受ける。
これをきっかけに工場設立・石炭輸送を目的とした鉄道を開発。
北海道で初めての鉄道が走ったのはこの小樽だったそうだ。
新幹線や電車があちこちに走っている現代からは考えられない急発展だっただろうと思う。
小樽の発展は続く、アメリカから有識者を招いて開発技術を発展させ、更に土地の改良が行われ一気に人口が増える。
更にビールやビート由来の製糖などの農業加工工場を構え、明治13年(1880年)には鉄道の目まぐるしい発展から様々な物が小樽港に集まり日本港内・海外へと輸出入される事となった。
当時肥料に使われていたニシンを大量に貯蔵する為に、小樽を代表する運河や倉庫群が発展。
日露戦争に日本が勝利してからは南樺太と日本の中継地点として莫大な経済効果を生む都市へと発展したのだ。
しかし、その後の第二次世界大戦での敗戦・ニシンの不漁・エネルギー革命による石炭の需要低迷により小樽の栄華は衰退…現在は悠然と街中を流れる運河とその規模を伝える倉庫が今に歴史を伝えている。
ここまで、簡単に小樽の街について歴史をお伝えしたけれどそれには理由があって、この時の自由散策時間に祖母と私は名物のお寿司を食べるでもなく、『小樽市総合博物館 銀河館』を訪れたのだ。
小樽の歴史に興味を抱く私の「博物館に行きたい」という提案を祖母は笑顔で快諾してくれた。
祖母も元々博物館とかが好きな傾向にあるのも大きいとは思うけど、本当に有難い。
歴史を知れば街歩きも数段面白くなるだろうと考えての事だったが、これは大正解だった。
実は本館もあるのだが、時間の都合上小ぢんまりとした此方を選んだ。
運河の通りから比較的アクセスも良かったという点もあるけど、館内はその規模を上回る展示品で埋め尽くされていた。
上の写真は、明治末から昭和初期頃の小樽の町並みを再現したスペースなのだが、じっくりと中の様子まで見る事が出来た。
入館料 一般300円・高校生150円・中学生以下無料
営業時間 09:30~17:00
定休日 年末年始(12月29日~1月3日)
無料駐車場有り
ここは訪れる価値があったとおススメしておく。
小樽の発展の歴史は勿論の事、なぜ近江商人が所有する建物が多いのかとかニシン漁にはなぜ大勢の人出が必要だったのかとか、幅広い展示があって非常に勉強になるのだ。
北前船の仕組みから見る日本商業の歴史・アイヌ文化まで、かなり分かりやすい説明がされていた。
短時間で学ぶ事を思うと、小樽観光前に立ち寄るのにピッタリの場所だ。
説明書きも難しい言葉をただ並べているのではなく、かみ砕いて理解し易い文章だったのが印象的。
小樽を何度も訪れている人も、小樽を初めて訪れた人もきっと街歩きの中で面白い発見が出来る施設だと思う。
博物館の建物自体も旧小樽倉庫を利用していて、レトロな雰囲気が素敵。
かわいい中庭に笑顔を浮かべる祖母と深めた知識を語り合う。
と言っても「昔の人は色々知恵を絞ってんなぁ」とかそんなものだけど、吸収した知識を共有し合えるのは有意義なことだ。
この日この館内で私と祖母以外お客さんは居なかった。
大勢の観光客で賑わう小樽にいて、静かで贅沢な祖母と2人きりの時間。
中庭には、大きな石炭が展示されていた。
余談だが、私の愛読する『ゴールデンカムイ』という漫画にも小樽が登場する。
漫画とは多ジャンルに興味を持ち、知識欲を駆り立てるきっかけになると常々思ってきたけれど。
私に至ってはまさにそれで、漫画やアニメをきっかけに歴史や文化に興味を持ち自ら知識を深める事が多い。
何がきっかけでも構わないから、興味を自分自身の知識に変える事は大切な事だとこの時しみじみ実感した。
漫画やアニメと侮るなかれ、その世界の中には様々な可能性の扉が詰まっているのだ。
と、話が逸れたが博物館を楽しんだ後に祖母と喫茶店に立ち寄って、そのような話をした記憶がある。
その時喉を潤したオレンジジュースが酸味が効いていて私好みだった。
しっかり涼んで休憩した私たちは、次いで小樽のガラス工芸品を見に行く事にした。
明治時代の石油ランプ造りから続く小樽ガラスは、オルゴールと並んで人気のお土産だろう。
店内写真はお客さんが沢山いたので載せないけど、色とりどりのガラス細工は見ているだけで楽しいものだった。
グラスに置物、ビールジョッキなんてユニークな商品がズラリと陳列された店内。
祖母と「これかわいい!」なんて言い合いながらキラキラの繊細なガラス細工を眺めた。
祖母は何か購入したいと話していたが、残念ながらしっくり来なかった様子。
途中、人力車の人に声を掛けられたりしたけど、90分という観光時間はあっという間に過ぎてしまって。
最後には名残惜しく小樽運河を眺め、祖母は其処で気に入るマグネットと出会い良いお土産になった。
小樽、絶対にまた訪れたい素敵な街だ。
車窓から流れるレトロな町並みに後ろ髪引かれていると、ツアー内で祖母と仲良くなった女性が話しかけてくれた。
女性たちは「美味しいお寿司を食べた」と教えてくれて、そういえば小樽観光中に同じツアー参加者と会わなかったなぁと振り返る。
今になって思うけど、そりゃ皆美味しいお寿司を食べるよね…。
観光地価格だとは言っていたけど。
ツアーという限られた時間の中で博物館を訪れるのは少々変わった観光だったのかも。
楽しかったのでそれで良し!次回訪れたらお寿司を食べる事にする。(笑)
北海道ツアーも3日目になり、観光らしい観光の行程はこの小樽で最後となった。
そうしてバスはこの日のホテルを目指していた訳だけど、実はこのツアーの目玉はこの日宿泊したホテルでもあったりする。
その名は『ヒルトンニセコビレッジ』ニセコエリアの4つ星ホテルだ。
ホテルはともあれ温泉が楽しみな私、宿泊した感想として全体的に可もなく不可も無くという感じだった。
気になる点も少しあったので個人の感想として読んで頂ければ幸い。
18時くらいに到着したホテルはニセコの自然を存分に感じる立地にあった。
ニセコと言えばスキーやスノボ、私はウィンタースポーツにトラウマがあるので無縁だけど…ここなら冬のアクティビティーにも十分に打ち込めるだろうと思う。
さて、ワクワクしながらもくぐったエントランス、ロビーはシックで大人びた雰囲気だった。
これは間違いなくテンションが上がる!
天井がやたらに高いし、そこはかとなく漂う高級感…。
ツアー客は私たち含めて各々に辺りを見渡して、空間を楽しんでいた。
もう「良いホテルに来たんだな」という空気だけで満足できそう。(笑)
ホテルの立地上近くにコンビニとかは無いけど、1階ロビーの脇には小ぢんまりとした売店がある。
この売店も24時間営業では無いので、私たちは部屋に落ち着く前に晩酌用のワインとおつまみを購入した。
そして雰囲気を楽しむ為にただロビーに腰掛る事10分くらい。
祖母はその雰囲気だけでとても楽しそうにしていて、それは私も同じだった。
普段の日常から離れた空気を感じられる空間というのはそれだけで良いし、「ふーん」なんて斜にかまえずに楽しむ気持ちは大切だと思う。
お部屋からの景色はこんな感じ。
もう大自然!曇っていても夏に茂る緑が美しい。
お部屋はスタンダードなもので、ビジネスホテルをお洒落にしたバージョンという感じだった。
ユニットバス、ツインベッドが2つのお部屋。
ただビジネスホテルと圧倒的に違うのは、壁の厚さとスタイリッシュさ・清潔感・ビジネスホテルと比べると少しお部屋が広めな所。
これだけ違うのだから勿論全然違うのだけど、ザックリとイメージしやすい物を…と例に出してみた次第。
絶対ビジネスホテルには無いスタイリッシュさと清潔感が約束されているので、快適に宿泊できる事は間違いないだろう。
しばらくお部屋でまったりと過ごして夕食へ。
バイキング形式のお食事会場まで素敵な所だった。
こういう会場で窓があるってちょっと嬉しいよね!
この日の夕食にはカニの足も並んでいて、私たちは張り切って皿に盛った。
メニューは調べてみても2019年のこの記録とは異なっているので、申し訳ないが割愛。
ホクホクした気持ちでカニの足を食べてガッカリしてしまった。
身がパサパサでカニの魅力が無く、美味しくなかった…。
同じツアーに参加している方でこちらに宿泊するのはもう何度目かになる、と話してくれた男性も「ここのバイキングのカニは通年ハズレ」と発言していた。
私はこのホテルに宿泊するのはこの時が初めてだしその発言が真実かは分からないが、道内の他のホテルでバイキングのカニを幾度か食べて来た。
その時の事も振り返り、非常に残念ながらここのカニは不味かった。
ただ、批判したい訳では無いので美味しかった物も紹介したい。
シェフの方が提供してくれる味噌ラーメンは美味しかった!
サッパリしていながら濃厚な味噌の香り…量もバイキングに程よく多すぎないのが素敵。
結果ラーメンを2杯おかわりした食いしん坊な私。
写真は2杯目のラーメンだったから、辛くアレンジして食べたもの…隠していないけど私は辛党なのだ。
お料理の全体的な感想として、申し訳ないが海鮮系は全て平凡な味だった。
多分私自身知らず知らずのうちに「北海道だから」という期待でハードルを高くしてしまっていたのだろうとは思う。
むしろ、海鮮系以外の他のお料理はどれも比較的美味しかったので決して悪くない食事だ。
窓の外がすっかり暗くなった頃、私たちは次いで大浴場の温泉へと足を運んだ。
温泉内の撮影は当然禁止なので、感想から先に述べるとめちゃめちゃ良かった!
4つ星温泉ソムリエがおススメするのも頷ける。
私は別に温泉のスペシャリストでは無いけど、今まで様々な温泉に足を運んで来た。
このヒルトンニセコビレッジの温泉は浴槽こそ数少ないものの、泉質は抜群に良かった。
泉質は『ナトリウム炭酸水素塩泉』で、潤沢な自家源泉であるため加水だけしてかけ流し!
なので、湯口の付近には湯の花がこれでもかと舞っていた。
サラッとした泉質でお肌もスベスベ、露天風呂には目の前に池があって広々とした印象だ。
これは私たちが入浴した時間帯の問題だけど、本来なら露天風呂から羊蹄山を望めるそう。
爽やかな風に吹かれながら至極の温泉に浸かって、羊蹄山を眺める…なんと贅沢な事だろう。
私たちは夜に入浴したので残念ながらその姿を見る事は無かったけれど、夜風に吹かれながら体の芯まで温まる時間は今思い出しても素敵な思い出となっている。
幸福のため息を付きながら祖母と笑い合った楽しい思い出。
翌日の肌は化粧ノリが良すぎて、ファンデーションが付き過ぎるくらいだったので美肌効果も抜群だった。
これは余談だが、露天風呂のすぐ前に池があるので視力の悪い人は浴槽と間違えそう…。(笑)
視力の悪い私は一瞬間違えかけたので注意!
抜群に泉質の良い温泉には心から満足しているけれど、ここで思った事を数個ほど。
脱衣所のカゴが少ない…浴衣を着たまま順番待ちは結構きつかった。
ウィンターシーズンではないものの大繁盛だったヒルトンニセコビレッジ、仕方がないのかもしれないけれどホテルの規模を考慮するとどうにも心許ないカゴの数だったと改めて思う。
そして、脱衣所の扉を開くとすぐに脱衣所が丸見えなのは驚いた。
構造上男性が前を通る事は無いにせよ、扉を開いてすぐに肌色が目に飛び込むのは高級ホテルとうたう上でどうなんだろう?といった感じ。
まぁ、それは少し気になった程度なのでだからどうというつもりは無い。
さて、極上の温泉を堪能してポカポカに温まり、部屋に戻った私と祖母は楽しく思い出話に花を咲かせながらも晩酌も早々に眠りに付いた。
旅行とは本当に楽しいものだけど、3日目となるとそろそろ旅疲れていたのだろう。
翌朝は朝食を取らずに部屋から景色を眺めて、2人でゆっくりと北海道ツアー最後の朝を楽しんでいたのだが。
調べてみると「朝食が美味しい!」との声が多数…くそー!食べそこなった!!(笑)
ただ、バイキング会場が狭いので大混雑で飲み物ひとつ取るのにも苦労すると目にした。
宿泊を検討の際はご参考になれば幸い。
このホテルの感想としては先に述べた通り、可もなく不可も無くというのが私の中で1番近い。
部屋からの眺め、雰囲気、清潔感、温泉は本当に素晴らしいものだった。
ただ、接客態度も私個人としておざなりにされているような雑さを感じてしまったし肝心な所でいまひとつ「うーん」といった感じ。
ツアーの企画自体が大々的にこのホテルを目玉に掲げていたことで、期待し過ぎたのかもしれないけれど…私のイメージする『ヒルトン』はここには無かった。
これはあくまで私の感想だし、2019年という過去の記録なので改善されている事もあるかもしれない。
悪しからずです!!
温泉で心満たされたヒルトンニセコビレッジ、ありがとうございました。
長いようで短かった北海道ツアー、この日の行程はいよいよ帰るだけ。
この時の私の気持ちとお揃いで空は雨模様。
北の国を旅立つ飛行機の中で祖母と私は、その名残の空弁を頂くことにした。
感想はノーコメントとさせて頂きたい。
食の好みや感じ方は森羅万象なので必ずしも決めつけるつもりは無いけど、私自身のブログの中なので残す感想は素直でありたいと思っている。
また、好き嫌いが変わって行くように人は成長する生き物なので、次回に同じ出来事と出会っても同じ感想を抱くかは分からないしね。
あっという間に過ぎていった3泊4日。
初めて旅した夏の北海道は私に最高の景色と思い出をくれた。
まだまだ行きたい所が沢山ある、というか北海道は広すぎて行きたい所だらけだ。
2021年になっても潤沢な魅力で私を魅了して止まない北海道…絶対にまた遊びに行くと心に決めている。
沢山の思い出写真を見ていると色々と当時の事を思い出す。
割愛したけどホテルに宿泊中祖母とちょっとした言い合いをしたし、逆に頬が痛くなるくらい笑ったりもした。
全てが私の思い出として胸にある。
そしてこの旅の最後に強く印象に残ったのは、大阪の蒸し暑さだった。
北海道の夏は涼しい…もう全然違うね!?
空港から1歩外に出て、眩暈がしたのをよく覚えている。
そしてこのツアー中私のキャリーバッグで目印として活躍した祖母のギラギラのキツネキーホルダーは、祖母に返却してすぐに壊れてしまったそうだ。
未だ尻尾の部分だけが祖母の自宅玄関に飾られていて「何故?」という気持ちでフフフと笑ってしまう。
とにかく、大好きな祖母と素敵な旅を出来て良かった。
お婆ちゃん、ありがとう。
後日私は北海道ツアー中の2人のフォトブックを祖母にプレゼントした。
メッセージも添えた思い出のフォトブック、祖母は大変喜んでくれた。
夏の北海道編完結!
価格:2,750円 |
コメント