皆さんこんにちは、雨続きで癖毛が爆発しているアラサーフリーターmamuです。
今回は富良野・美瑛観光後編である。
前回緑の景色を反射する鳥沼公園と自然のパッチワーク四季彩の丘を堪能した私と祖母は、バスに揺られて青い池を目指していた。
楽しいが故に早く過ぎる時間をちょっぴり寂しく思いながらも、私の気持ちは次の目的地へと向いていた。
昨今では『白金青い池』なんて名前が付けられ、すっかり観光名所となっているこの場所。
私と祖母が訪れた2019年7月時点では、SNSを中心に注目を集めて徐々にテレビ紹介がされ始めた頃。
つまり、やっと駐車場が作られて日も浅い、観光地になりたてほやほやの時期だった。
それが証拠に数台観光バスが駐車していたものの、1カ月前から作り始めた真新しくだだっ広い駐車場はまだ拡張工事中であった。
この日の観光で祖母と私が1番楽しみにしていた場所だ。
バスを降り立ってから、快晴の空を仰ぎ見て思わず笑ってしまう。
「これだけ晴れてたら、絶対綺麗やんな!」と、まだ見てもいないのに浮かれた程だ。
白金青い池へ行くまでの歩道は整備されていたけど、池の周りは白樺が囲む小道になっていて足場が悪い。
木の根っ子とかが凸凹しているし、所々柵が無いので池に落ちないように注意が必要だ。
ところで何故、無名の人造池だったこの場所が”白金青い池”と呼ばれ始めたのか。
まず、この池の誕生から遡る。
1988年の十勝岳噴火の際に火山泥流が美瑛川に流れ込むのを防ぐ為、美瑛川に設置されたブロック堰堤(えんてい)に偶然にも川の水が溜まって出来たそう。
そして、美瑛川の上流にある白金温泉のアルミニウムが川の水と混ざる事で出来たのがこの青い池であった。
全ては偶然、ブロック堰堤という文明の物が自然に混ざる事で出来た神秘的な絶景。
足元に気を付けながらも、白樺の隙間から覗いた池の姿に私は感動を覚えた。
白樺並木の隙間から見えるターコイズブルー。
これが本当に偶然生まれたのだとしたら奇跡だと思った。
自然だけでは形にはならなかった、そこに人の手が少し加わったからこそ…。
吸い込まれそうな青い池を前に、観光客は静かだった。
静寂を思わせる神秘的な色と威風堂々と太陽を浴びる池の存在に圧倒されてしまったのだ。
そういう物を前にすると人は小声になるらしい。
この池の水は本来無色透明なのだが、上に記載した白金温泉の成分が美瑛川に混ざった事で粒子が分散した結果だそうだ。
粒子が分散、つまりコロイド状になる事で粒子が太陽光を反射して、短い波長で錯乱されやすい青い光が目に届いているのだ。
と、理屈を説明されても池の水が無色だなんて到底思えなかった。
色覚は人それぞれ、『青』と言っても個人個人で見ている『青』は違っているのだろう、と常々考えているけれど。
こういう自然の色味程「他の人にはどんな色に見えているのだろう」と想像する事は無い。
白金青い池は、両親や親友ちゃんにも見せたいと思う景色のひとつとなった。
この白金青い池は季節・時間・天気によって見え方が全く違う。
午前中は淡い緑がかったブルーで午後の方が青みが強く、また季節が違うとこの青色も薄く変化したりする。
どういった雰囲気が好みかで訪れる時期・時間帯は変わってくるだろう。
建てられたばかり公衆トイレの前で地元の方らしい良いカメラを持ったおじさん達の話を聞いていた所、この日は『最近の中でも特に美しく青い日』だったそうだ。
私たちは本当に良い条件が重なった時に訪れる事が出来たのだろう。
ラッキー!!!
なんて幸運なんだろう、1番見たかった景色を最高の状態で見る事が出来た。
祖母は「テレビで見たまんま!」と大変嬉しそうだった。
白金青い池、私はこの時しか訪れた事が無いし、一概には言えないけど夏の午後は写真みたいな青が見られる確率が高いのかもしれない。
弟はこの青い池の写真を見て後日、秋頃に北海道を訪れたのだが秋空の下で見た池の色は全く違って見えたと残念そうに報告を受けた。
もし、あなたが訪れる時には素敵な青が広がっている事を祈っている。
次いで到着したのはラベンダー農家のファーム富田。
1976年日本有鉄道のカレンダーにて紹介された事で徐々に存在が広まり、ドラマ『北の国から』で放送されて一躍有名な観光名所となった場所だ。
入園は無料、駐車場は約500台が駐車可能。
花畑と駐車場は24時間開放しているので、朝の人気が少ない時間に花畑を見るのも綺麗に見えて素敵かも。
このファーム富田の見所は勿論ラベンダーなのだけど、ここで食べられるラベンダーソフトなんかのグルメから、ラベンダーの石鹸やドライフラワーのかわいいお土産屋さん等魅力が満載。
各種施設の営業時間は季節によって変更する場合があるとHPに記載があったので、あなたが訪れる際は要確認でお願いします!
一応2021年5月調べでは14カ所ある施設の全体的な営業時間の平均は、9時~16時・11時~15時の2通り。
上記の時間帯なら多少前後しても花を見ながら待てるかな、くらいで施設が開くだろう。
12月~3月は、ほとんどの施設が閉まっているので注意。
さて、ここファーム富田も流石の人気スポットで、沢山の観光客で賑わっていた。
ワイワイと聞こえる楽し気な気配にこちらまで胸弾ませながら、私と祖母はシーズン真っ盛りのラベンダーを眺めた。
写真では分かりにくいけど、一面の紫色が鮮やかでラベンダーの香りが風に乗って鼻をくすぐった。
木陰のベンチに腰掛けて、ただラベンダーの揺れる様を見渡す穏やかな一時。
朝から楽しい疲労を溜めていた身体の疲れが癒えて行く気がした。
ラベンダーの香りにはリラックス効果がある、という所から私の単純さがそう思わせたのかもしれない。
だけど私はこういう感性を大切にして行きたいと思っている。
話が逸れたが、ラベンダーは例年6月下旬から早咲きの品種が色を付け、7月中旬から下旬が見頃のピークとなっている。
つまり、私が人生で初めて見たラベンダー畑は1年の中で最も美しい景色だったのだ。
なんて贅沢な1日なのだろうと書いていて思う。
8月の中旬頃には全てのラベンダーが刈り取られてしまうので注意。
しかしながら、このファーム富田も敷地が15ヘクタール(東京ドーム約3個分)あって、そこにも色とりどりの花が咲いている。
この日だけでどれだけの色彩を目にしたのだろう。
四季彩の丘で沢山の花々を見て来た筈なのに、ここに来てもまた魅了されるものがあった。
陽が傾き始めた夏の夕暮れ前、蝉の声が印象的。
大阪の蝉は日本中で1番声が大きいと聞いたことがある。
声が大きいと言われる大阪人、大阪の人が声が大きいから蝉がうるさくなったのかそれとも…なんて考えた事がある。
北海道の蝉は「ギシギシ」と結構大きな声で鳴いていた。
関西地方のヒグラシに似た鳴き声だった。
何処を見ても楽しそうに笑う観光客の姿、この時の光景を思い出して早くこの日々みたいな当たり前が帰ってこないものかと強く思う。
私と祖母はしばらく、花畑の周りを歩いてはベンチで休憩を繰り返した。
北海道ってどこに行っても広い!(笑)
最後にお土産屋さんを覗いて見る事に。
おぉ、かわいい!
これには祖母もニッコリ。
ツアー時間の都合で全ての施設を見て回る事は出来なかったけど、どこも雰囲気が素敵だった。
店内は天井から壁までお花で飾られていて、立ち寄るだけで楽しい雰囲気。
もうワクワクしてしまって、ショッピングにも熱がこもる。(笑)
祖母はここで記念にとラベンダーのドライフラワーがかわいい雑貨をプレゼントしてくれた。
「お婆ちゃんとの思い出忘れないでね」と。
そんな事しなくても忘れたりしないのに…だけど、現在自宅に飾っているそれを見るたびにこの日を思い出している。
素敵な思い出をありがとう。
ラベンダー柄の白い袋もかわいくて、きっと大切な人が喜んでくれるお土産が揃ったお店だった。
そうしてこの日の観光行程を終えたツアー、バスは十勝川温泉へと走り出した。
夕焼けの景色をまだ見ていたくて懸命に瞼をこじ開けた私だったが、祖母の呑気な寝息に誘われて私も少し眠ってしまった。
次回、夏の北海道観光3日目十勝白樺並木・えこりん村観光編へと続く!
価格:2,650円 |
コメント
[…] 前回、白金青い池の神秘的な光景に感動してファーム富田で見頃真っ盛りのラベンダー畑を見た北海道観光2日目を終えた私たち。 […]