皆さんこんにちは、自粛生活の中で自然不足をゲームで補うアラサーフリーターのmamuです。
外に出たい、緑を眺めて癒されたいし海風に吹かれたい…これは最近の私が抱える強い願望だ。
しかしコンクリートジャングルで暮らす私に身近な自然と言えば公園くらいのもので、この公園というのも遊具が設置された自然と触れ合うという趣旨には合わないものだ。
それこそ花が咲き誇るような公園は徒歩圏内には無い。
そこでどうにかこの渇望を満たそうと引っ張り出したのがPS2『ぼくのなつやすみ2海の冒険篇』だ。
このぼくのなつやすみシリーズは主に大人から根強い人気を誇るゲームで、発売から21年の時を経た現在も続編を待つファンの声が後を絶たない。
私がそんな素晴らしい作品と出会ったのは小学生の頃だった。
すぐに夢中になり何十回と数え切れない程プレイして、それを同じように楽しみながら家族が眺めていた。
このゲームを知る人なら、上記の動機からプレイに至る心境を理解してくれるだろう。
『ぼくのなつやすみ』とは、私たちプレイヤーが小学生の男の子『ボクくん』となってひと夏の思い出を疑似体験するゲームなのである。
私が今回プレイする『ぼくのなつやすみ2海の冒険篇』の舞台は伊豆半島に浮かぶ島・富海(ふみ)。
その島の名の通り、美しい海と豊かな自然が広がる田舎町。
もうここでお分かりだろうが、私は主人公であるボクくんと共に富海の自然の中を駆け回ろうと思ったのだ。
そして時代背景は昭和50年の8月、現在アラサーである私はまだ生まれていない。
だけど何故だろう、このゲームに広がる光景はどうしようもなく懐かしくて仕方がない。
そして大人になればなるほど、どうしようもなく眩しくて切ないのだ。
と言う訳で、幼い頃に無我夢中になった富海でのあの夏に私はもう一度帰る事にしたのである。
まず、このホーム画面自体が私にはびっくりするくらいに懐かしかった。(笑)
ワクワクと胸弾むBGMはまさに冒険前の少年のようだ。
主人公のボクくんは都会っ子の9歳。
今回は『こうた』という名前を付けたけど、ぶっちゃけ皆に「ボクくん」と呼ばれるので名前を呼ばれる事は無い。
しかしこの絵日記は、夏休みが終了するまで続く大切な物だ。
この絵日記はボクくんの行動で内容が変わる、思い出の記録だ。
つまりボクくんと共に夏休みを過ごす私の思い出の記録なのである。
冒頭にする事はこれくらいで、いよいよボクくんの夏休みが始まる。
そこは途端に昭和50年の8月になるのだ。
オープニング映像ではテーマソング『少年時代』が沢田知可子さんによってしっとりとカバーされ、どこか懐かしい光景が映る。
この時点で何度もプレイしている私はノスタルジックな気分にのまれた。
私も幼い日に太陽に手を透かして見たものだと、ふと思ったり。
このゲームが何故大人から支持されるのか、それはひとえに返らない思い出の尊さを知っているからだろう。
画面上でただ無邪気に駆け回るボクくんと、遠い昔の自分を重ねて見ているのかもしれない。
眩しくて楽しい夏休みである反面”ひと夏”という限られた期間が設けられているからこそ、胸を打つ切なさを漂わせるのだろう。
キャラクターデザインは『キレイキレイ』でお馴染みの上田三根子さん。
このほっこりとした愛嬌のある登場人物たちが富海でボクくんを待っている。
さて、この『ぼくのなつやすみ2海の冒険篇』の主人公は、母親が臨月のため富海で民宿を営むおじ家族の所に夏休みの間預けられる事になった。
小さな渡し船に揺られて少し不安げなボクくん。
都会で生まれ育ち、9歳になるまでひとりっ子だったボクくんが、子供にしてみれば無限に感じられる夏休みの間中家族と離れて過ごすのだ。
黄色くて大きな鞄を傍らにうつむき加減のボクくんからは、心細さを感じる。
そんなボクくんに話しかけてくれたのは、同じく船に乗り合わせていたお姉ちゃん。
靖子(やすこ)姉ちゃんは高校1年生、高校進学を期に富海を出て東京で一人暮らしをしている。
夏休みを利用して故郷に帰って来たのだと話してくれた。
高校生で地元を離れて東京へ…大人びているけれど、今の私からしてみると十分靖子姉ちゃんも幼く思う。
ボクくんから見れば靖子姉ちゃんは大人に見えるんだろうな…。
この靖子姉ちゃんと話した事で表情が和らいだボクくん。
船は遂に富海に到着した。
ここから私とボクくんの夏休みが本格始動する。
8月1日 到着したのは夕焼けの富海でした
港に到着すると、おじ家族がお出迎えしてくれた。
靖子姉ちゃんには妹がお出迎えに来ていた。
日に焼けた豪快な雰囲気のおじちゃんは、2人の息子を紹介しながら「もう何年も会ってねぇから覚えてないだろ」と。
子供の何年は記憶に残っていなかったりする。
初対面ではないけれど、初対面も同然だろう。
緊張するボクくんに優しく声を掛けてくれるおばちゃん、2人の息子を育てるお母さん感が伝わるハキハキした元気な声色だ。
そんな港での再会を記念した写真。
まだぎこちないボクくんだけど、富海での生活の中で良い刺激を沢山受けて元気に育つんだよ…なんて思ってしまった。
そして場面はおじ家族の自宅兼民宿『茜屋』の一室へ。
ここがこの夏休みの間ボクと私の部屋になる。
沢山の布団が積まれた部屋は民宿を営んでいるからだろう。
冬場に活躍するのかな。
普段は物置のお部屋なのかも。
おばちゃん曰くこの家の中で一番良い風が入る部屋だそう。
そして夕飯の良い匂いも入ってくるのだとか…。
窓から入って来る夕飯の匂い…そういう日常の中で何気なくある事がどうしてこんなに素敵に思えるのだろう。
揺れるカーテンから本当に涼やかな風が頬を撫でるような感覚を覚える。
今日の夕飯は何だろう、なんてぼんやり窓辺に座っているだけで穏やかな気持ちになりそうだ。
『ぼくのなつやすみ』にはゲームという言葉から想像する『やらなければいけないこと』が無い。
逆に何もしなくても良かったりする。
「夕飯までその辺で遊んでおいで」とおばちゃんが言ってくれるのだが、このゲームは本当にボクくんが夏休みを過ごすだけなのだ。
つまり内容はプレイヤーである私に委ねられ、のんびり過ごすも良し、魚釣りや虫取りに励むも良し。
ボクくんのストーリーはプレイする人によって十人十色の物語を描くのである。
さて、夕方だし周辺への冒険はまた明日にして早速おじちゃん家を探検しよう。
お部屋を出ると広い廊下に出た。
もうこの時点でワクワクしてしまう。
何度もプレイしているので言わせてもらうと、このおじちゃん家めっちゃ好き。
もう間取りから全てがかわいい。
特にキッチンのある食堂が大好きなのだが、先に居間へ行ってみる事にした。
居間ではおじちゃんが夕飯の完成を待ちながらテレビを見ていた。
話しかけると息子たちの話へ「なんだかとっつきにくい感じがするかもしれないけど、すぐに化けの皮がはがれっから仲良くしてやってくれよ」と。
どうやら緊張していたのはボクくんだけでは無かったみたいだ。
私はどんどん仲良くなって行く予定でいる。
ちなみに、この居間のちゃぶ台から『赤い時計』を借りられるので借りておくと便利。
夢中になって遊んでいるとあっという間に夕方になってしまうから、設定から時間経過を『のんびり』に変えておく事もおススメする。
それじゃあ、次はおばちゃんのいる食堂へ。
この渡り廊下からの景色も好きだけど、夕方の食堂の景色が私は一番好きだ。
本当にこんな民宿があったら絶対に泊まりたい!と子供の頃から何度思っただろう。
未だその想いは変わっていない。
ここから見える夕日が本当に綺麗なのだ。
まだ到着したばかりなのに、もう日が沈んでしまうのかと少し切ない。
ボクくんは何を思っただろう。
テレビ画面を撮影しているので、画質が悪くなってしまう事が本当に悔しい。
しかし、この情景から感じて欲しいのは食堂の目の前に広がる海と夕日なのだ。
このゲームの魅力のひとつはその景色にあると言っても過言では無い。
夜の月明かり、キラキラ光る青い海に真っ白な入道雲。
森に行けば真夏の太陽に照らされて木々が濃い緑を茂らせている。
また時代背景から見て取れるレトロな建物や生活用品の全てが懐かしさになっているのだ。
そしてそれを助長するように心地良い音がそこかしこから聞こえる。
キッチンでお料理するおばちゃんの後ろ姿があった。
ここからもトントンと小気味良い調理の音が、そして大きな窓からは規則正しい波音が響く。
夜には夜の虫の声がしたり、どこからか風鈴が鳴っていたり…情緒が詰まっている。
おばちゃんに話しかける前に、ちょっと外へ出てみた。
古びたベンチの隣にあるラムネの瓶を調べてみると『なにか、宝物でも落ちてないかな…』とボクくん。
そっか、子供の頃は外で拾った丸い石とかツルツルのガラス片とかそういう物が宝物だったなぁ…。
一緒に童心に返っているつもりでも、こうしてふと思い出す。
いつから私は宝物だった物を探さなくなってしまったんだろう。
この夏休みの中でボクくんが『宝物だ』と思える物を沢山探せたら嬉しいな。
食堂に戻っておばちゃんに話しかけてみた。
「ねぇおばちゃんここ、海の上なんだね?」とボクくん。
「そうなのよ、びっくりしたでしょ」とおばちゃん。
こんなに子供心どころか大人心までくすぐるなんて、素敵な食堂だ。
と、ここでおばちゃんから楽しい提案が。
「おばちゃんと晩御飯メニューの当てっこしようか?」
勿論しますとも!とばかりに『はい』を選択した私。
晩御飯メニュークイズは3択で、おばちゃん曰く「冷蔵庫の中身がヒントになるような…ならないような…」。
知っていたのに冷蔵庫の確認を忘れていたのでイカ刺し・シーフードカレー・七色そうめんの3つから勘でシーフードカレーを選択。
ドキドキしながら晩御飯までの時間再び家の中探検へ。
次はおじちゃんの居た居間を通り過ぎて玄関の方へ行ってみる事に。
言い忘れていたけど、この食堂の出入口付近には駄菓子・アイス・ジュースが売られていて、そこの雰囲気もレトロで好き。
玄関と居間のすぐ横には立派な階段が。
ちなみに奥の突き当りは子供部屋。
行ってみたけど留守だったので夕飯後に訪問しようかな。
夕暮れ時でちょっと暗い雰囲気、こういう所私が幼い時は怖かったなぁ…。(笑)
昔よく遊びに行っていた親戚の家を思い出した。
ボクくんは平気なのかな?怖がっている様子は無かった。
2階部分は民宿の客室とお風呂になっている。
暖簾が男湯だ!もう少し奥を探検してから先にお風呂に入ってしまおうかな。
時間帯によって女湯と男湯が入れ替わるよ!
客室内の探索は後日のお楽しみに共用部分へ。
この2階もかわいいんだよなぁ~。
ボクくんはきっと「大きなお家だなぁ!」という感想なんだろう。
多分私がボクくんくらいならそんな素朴な感想を抱くだろうから。
雰囲気が良すぎる…!!
現在この茜屋には冒頭の港で写真を撮ってくれた外国人の『サイモン』が長期宿泊しているだけで、他に宿泊客は居ない。
不思議過ぎる…もっと繁盛して良いだろ!なんて大人の感想。(笑)
ひとまず今日は後々宿泊客が増えて行く事を心待ちにお風呂へ。
真夏だし、絶対汗を沢山かいただろう。
脱衣所のカゴを見る限り今は誰も居ないみたい。
入っている人によってカゴの感じが変わるから面白いよね。
よし、初日は贅沢に広いお風呂独り占め~!…と思っていたタイミングでおばちゃんの声が「みんなーごはんよー!」。
これにより、昼の部の自由時間は終わって夕食の時間となる。
くそー、お風呂独り占めし損ねた…後でリベンジ!
夕食はさっき見て回った食堂で家族全員が集まる。
港ぶりにボクくんより1学年下の小学2年生弟のシゲルと、小学5年生のタケシもやってきた。
おじちゃんの大きな「いただきまーす!」を合図に元気に「いただきまーす!」と声を合わせる一家。
おじちゃん家族は元気で明るくて素敵だなぁ。
しかし、ボクくんはまだ緊張している様子で小さな声でのご挨拶となってしまった。
そりゃそうだよね、慣れない場所で家族だけのそういう習慣なんて知らないし。
小さな声でも言えただけ偉いよ。
と、ここで忘れてはいけないのが晩御飯メニューの答え。
テーブル一杯に並んだ料理、茶色っぽいしカレーで正解かな?
答えは食後におばちゃんに聞けるので楽しみにしながらも、毎度思う事がある。
おばちゃん料理上手なんだろうな。
育ち盛りの男の子がボクくんも合わせて3人もいるし、山盛りのおかずを見ていると素直に尊敬してしまう。
ボクくんはこれから沢山遊んで、お腹を空かせておばちゃんの愛情たっぷりのご飯を食べるんだと思うと羨ましくもある。
かつて自分も夢中になって遊んで、母の愛情満点ご飯をかき込んでいたけれど。
その時の味を覚えているから「美味しそう」と思うのかな。
と、夕飯が済んだところでおじちゃんからこんな提案が。
「おじちゃんが一日百円で宿題やってやろうか?」
明るい調子で「何言ってるの」とおばちゃん。
と、そんな中弟のシゲルが「とうちゃんすごいんだよ」と語り始めたのでお父さんの自慢か可愛いな、と思っていたら「おにいちゃんの算数のドリル全部、間違ってんだから」って…。
おじちゃん!!!(笑)
なんだか明るくて憎めない人だ。
その後、夏休みの自由研究をどうするかという話題になり、ボクくんは「家の前を何台車が通るか毎朝30分数える」と言ったのだけど。
「車なんか走ってないよ~?」「田舎だもん」と…。
ボクくんせっかく考えて来たのに残念…。
自由研究どうする?
そこでお兄ちゃんのタケシがこの辺りで出来る自由研究は「昆虫採集くらいかな」と教えてくれた。
兄弟とも話せたし、温かい夕飯タイムだった。
窓の外はすっかり暗くなっていた。
よし、とりあえず晩御飯メニュークイズの正解確認へ。
正解だろうと思っていても確認したくなってしまう。
ちなみに晩御飯クイズの正解を聞いた流れで肩たたきをして、お駄賃を貰う目的もあったり…。
ボクくんと私の為にお駄賃を貯めて買いたい物があるのだ。
それはまた後日話すとして…クイズは見事正解だった、やったー!
このクイズ、正解したからって別に何がある訳じゃない。
だけどこういう些細な、ゲームにしてみれば無駄とも取れる事を純粋に楽しむのも醍醐味ではないだろうか。
遊びに行った先の親戚のおばちゃんがクイズを出してくれて正解した。
ボクくんにとってはそんな小さな楽しい出来事だろう。
おじちゃんは居間の隣の部屋で既に眠っていた。
めっちゃ早寝。
子供のボクくんより早い。
ちなみにこれは余談だが、このおじちゃんが眠っている部屋を廊下側に抜けた黒板を調べるとチョークをゲット出来る。
このチョークをゲットするとある場所に落書きできるようになるというアイテム。
また後日落書きしよっと。
さて、夕飯の時お話出来たけどタケシとシゲルとはもっと仲良くなりたい。
部屋を訪れてみると…お、居たいた!
同年代同士仲良くしようね~くらいの気持ちで話しかけるとシゲルに怒鳴られてびっくりする。(笑)
「おいおまえ!ひとの部屋に勝手に入ってくんなよ~」と。
港でも「ちぇっ僕が一番年下か」と呟いていたシゲル。
どうも素直に仲良くできない様子。
かわいい。(笑)
しかしお兄ちゃんのタケシは「1カ月も一緒にいるんだからバリア張ったって無駄無駄」と言った感じで友好的だ。
と、ここでおもむろにタケシが「昆虫採集セット、もう見た?」
夕飯時に話していた自由研究の話だ。
まだ見ていないけど…。
どうやらあの話の後で、ボクくんの部屋の机に昆虫採集セットを置いてきてくれたそうだ。
「オ、オレ、もう使ってないから貸してあげるよ」って…優しい!
困ったことがあったらオレを頼れって事!なんて言っていたけど照れながらも優しく手を差し伸べてくれるお兄ちゃん。
自由研究できるよボクくん!
これからの夏休み中頼りにしてます!
その後3人でアサガオの早咲き競争をする事となった。
そして唐突に登場する2階宿泊客のサイモン。
アサガオが咲いている間、アサガオの写真を撮ってあげるよって素敵な提案。
毎日忘れないように水をあげないとだな。
というかシゲル、サイモンには勝手に部屋に入った事注意しないんだね。(笑)
大丈夫だよ!本当にありがとう。
子供部屋での会話もひと段落したので、最後にサイモンにご挨拶して今日は眠ろうかな。
お風呂は独り占めできたけど、写真があまりにもだったから後日また上げます。
2階に上がるとサイモンは共用スペースに居た。
夜も雰囲気が良い~。
サイモンは「夜静かにしているのが一番好き」と話してくれたけどボクくんは「じゃあ二番目は?
」と。
「好きな人と話してる時かな」って素敵だね。
私も好きな人と話してる時が好きかも。
さて、あんまり夜更かししてしまうと翌朝のラジオ体操に遅刻してしまうのでそろそろお部屋へ。
おやすみサイモン。
お部屋に戻ると机の上に箱が。
これは、タケシが置いてくれた…。
プラモデルの箱を開くと中には昆虫採集セットが。
なんだか心温まる。
明日からフル活用して自由研究頑張ろう!
この日のボクくんの絵日記。
絵が上手!
明日からは外に出て沢山冒険しようと思う。
これからが楽しみだ。
ぼくのなつやすみ2海の冒険篇8月1日 完。
つづく
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