【和歌山県】日本最古の世界遺産温泉を目当てに早朝から湯の峰つぼ湯に出没する団体の思い出話

日本旅
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皆さんこんにちは、温泉の魅力に17歳で目覚めて早くも10年が過ぎ去ったアラサーフリーターmamuです。

月日が経つのは新幹線より早いな…とひしひし感じるお年頃の私が今回も過去話を書いて行く。

島根県の車中泊旅ブログを書いて、その楽しさにすっかりハマってしまった。

時代は遡り、時は2019年03月31日。

まだ世界にコロナが蔓延する以前の平和な時代である。

真夜中とも取れる3時半頃に地元を発った私たち、この時のメンバーは私の家族と親友ちゃん。

まだ夜の深い暗闇を残した街を抜けて和歌山県の熊野本宮へ。

お目当ては秘湯、湯の峰温泉のつぼ湯である。

山道を走り抜けて、到着したのは5時台だったと思う。

辺りはまだ夜の気配を漂わせる静けさだった。

湯の峰温泉・無料駐車場に車を停めていざ!

広いとは言えないが、そこそこの広さの駐車場。

この当時は県外からの車中泊者も目にしたが、現在は”車中泊禁止”の看板が建てられたそうだ。

なぜ車中泊する人が多いのか、私たちがそんな早くからこの温泉を目指したのか。

それは凄く珍しい実際に入れてしまう世界遺産温泉だからである。

先日こちらで紹介した温泉津薬師湯は世界遺産”内”にある温泉だった。

一方こちらの湯の峰温泉つぼ湯は”温泉自体が世界遺産”なのだ。

実際にはどちらも最高だったので、私自身甲乙付けるつもりは無い。

むしろどっちも入って欲しい。

しかしまぁ、実際に入れる世界遺産温泉は世界中でも珍しく、日本でも現在(2021年)で唯一入浴できる世界遺産温泉は此処だけである。

だからめっちゃ混む。

スムーズに入浴するには、早くに来て待つほか無い。

と言う訳で、営業時間まで待つ事に。

うん、暗い。

しかも春先とは言え、山の中なので肌寒かった記憶がある。

真冬なんて極寒だろう。

その分、湯が身体に染みて極楽だろうけど、待ち時間を考慮して季節の良い時に訪れた方が良いと個人的に思う。

調べてみると、土日祝日は大変な混雑で、せっかく足を運んでも入浴出来ない事もあるそうだ。

温泉好きなら知る有名所だろうし、テレビでも紹介されているのだから致し方ない。

私たちは幸運な事に一番乗りで待つ事が出来た。

休日だったのにラッキー!

暗闇に私たちの談笑だけが聞こえる穏やかな一時。

暗い中ポツリポツリとやって来る人が増える中で、ようやく営業開始。

ちなみに06:00~21:30が営業時間だ。

当時は右側の番台で受付をしたのだが、現在は建物が老朽化のため移設したそう。

しかし、番号札を受け取る受付の仕様は変わらない様子。

この当時入湯料は大人770円12歳未満460円だったが、こちらもそれぞれ変更される予定だそうだ。

2022年からは大人780円12歳未満470円。

つぼ湯に入浴すると追加料金無しで一般湯もしくは、くすり湯にも入浴出来るシステムになっている。

一般湯・くすり湯は、湯の峰温泉にある日帰り公衆浴場だ。

こちらも立派な温泉なので、そう考えると価格も優しいように思う。

なんて語っているが、この時私は両親に出してもらっている。

素直にありがとう。

現在はこちらの一般湯・くすり湯は受付番台と共に改装中、つぼ湯とセットで入浴出来るのは2022年春からとホームページに記載されていた。

もし訪れるなら、不明な点は熊野本宮観光協会に問い合わせると確実だろう。

書いている今少し切ないが、私たち家族と親友ちゃんとで訪れた思い出の地が姿を変えているのである。

これを読んでいるあなたが「いいな」と思って訪れた時にはこの写真とは違う姿になっている事だろう。

だから、かつてはこんな雰囲気だったのだな…とか、懐かしいな~と感じて頂ければ幸いである。

こちらが、つぼ湯に入浴すると付いてくる一般湯の当時の様子。

さて、話を戻そう。

楽しいお喋りタイムを経て、営業時間になったので私たちは各々番号札を受け取った。

と言うのも、つぼ湯はせいぜい大人が2~3人浸かれる広さしかない貸し切り湯なのだ。

世界遺産な上に少人数貸し切り制となれば、並ぶ理由にもご納得頂けただろう。

どうでもいい情報として、コンビ割は両親・私と親友ちゃん・弟夫婦となっている。

朝日も照らしだす早朝に私たちは意気揚々と歩き出した。

右側に映っている公衆浴場の建物が先程の一般湯入口の物だ。

2021年現在は改装中。

老朽化が理由だし致し方ないけれど、私たちはこのレトロ感溢れる外観の内に訪れる事が出来て本当に良かった。

老朽化を理由に住んでいたマンションを強制退去させられた過去を持つmamuの台詞だ、説得力も段違い。

その話もまたブログにて。

この温泉地っぽさ満載の景色からワクワクが止まらない!

やはり良い景色を楽しむなら明るい方がいい!なんて、当たり前のことを思った記憶がある。

硫黄の香りの湯気が上がる通り。

これだけで「あぁ温泉に来たんだな~」と気分を盛り上げてくれる。

調べてみると湯の峰温泉には10数件程の宿泊施設があるそうだ。

全体的に小ぢんまりとしていて、どこか落ち着く雰囲気だった。

ここからの眺めは改装工事後も変わらない事だろう。

この小道を進んだ先につぼ湯はある。

このちょっとした道中も旅気分で胸弾むものだった。

それは家族も親友ちゃんも変わらないようで、皆楽しそうだったのが印象に残っている。

到着したつぼ湯は想像以上に簡素で小ぢんまりしていた。

温泉を板で囲んだそれは、決して広いとは言えない空間を確保していたのだ。

勿論外から見えないし屋根もあるので私は全然気にならなかったが、中々普段味わえないワイルド感があった。

まさに秘湯と言った感じ。

知らなければ見落としてしまうだろう。

つぼ湯は1組あたり30分交代制となっている。

正真正銘の一番風呂を堪能する両親を待つ間、残りの私たちはほのぼのと談笑。

女3人寄ればかしましいとは本当で、実に楽しかった。

貴重な温泉を前にして期待に膨らむ気持ちも後押ししたのだろう。

ホカホカの湯気を引き連れて出て来た両親の笑顔と交代で世界遺産温泉へ、いざ潜入!

「おおぉ…!!!!」凄い雰囲気…!!!

実際、親友ちゃんと二人で共鳴してしまった。

板張りの隙間から光が照らすそこに、ひっそりと沸いた温泉。

スッと温泉へ続く階段が何処か神秘的にすら感じて、その簡素な造りも含めて味のある不思議な空間が広がっていた。

私も親友ちゃんも有頂天。(笑)

何度もテレビで見知った有名温泉に入浴出来る事、そして見知った姿でも実際に目の当たりにすると感じる空気感にテンションが上がった。

「貸切って凄いな!」なんて、大人でもキャッキャしてしまう事間違いなし。

服は左端の木の板の上へ、時計で時間確認しながら浸かる事が出来る。

ちなみに石鹸類の使用は厳禁、じっくり浸かってただ純粋に温泉を楽しむのだ。

さて、秘湯感もたっぷりで素敵なつぼ湯、2004年紀伊山地の霊場と参詣道の一部として世界遺産に登録された。

開湯されたのは約1800年前という驚異の歴史がある。

温泉は何処も歴史深い所だが、つぼ湯はその驚異の歴史深さから日本最古の共同風呂だ。

そして入浴できる世界遺産として唯一無二の存在である。

そんな場に浸かっているのだから堪らない。

しかも貸切最高ー!

広さは本当に大人2~3人で一杯くらいだった。

私と親友ちゃん、女性2人なら少し余裕があったけどご夫婦とかだと丁度良いくらいかな?

男性の場合3人は若干無理がありそうに思う。

こんな言い伝えも壁に掛かっていた。

めちゃくちゃ簡単に説明すると

『美人な娘と惹かれ合っていた男を娘の父親が毒殺。
理不尽じゃね?と閻魔様に同情されて地獄から復活!
ただ、男は普通に復活できなかった。
閻魔様に餓鬼の姿で復活させられていた。
奇跡的に娘と再会するも、耳も聞こえない・目も見えない・お喋りもしなくなった男。
娘は男を連れて何百日も掛けて湯の峰温泉へ。
男は49日つぼ湯に浸かって人間の姿に戻った。

完』

つぼ湯凄いな!

と言うか閻魔様も理不尽で笑ってしまうが、大体の昔話は何かと理不尽だと感じるのは気のせいだろうか?

時代変わっても世間は厳しいものなのかも知れない…なんて感想を抱いたが、室町時代のラブロマンスのお話だそうだ。

…えっ。(個人の感想です、悪しからず)

さて調べてみると、つぼ湯の凄い所はその湧き出し方だそう。

温泉は空気に触れると酸化する性質なのだが、つぼ湯は足元湧出温泉。

つまり、空気に触れる事なく次々温泉が湧き出し続けて湯舟を満たしているのだから、鮮度抜群どころの騒ぎじゃないというお話だ。

全然知らない内にめちゃくちゃな贅沢を味わっていた。

いや、実際にはテレビの情報で知っていたように思うが、忘れてしまっていた。

当然この時も幸せを嚙み締めていたけど、書いている今一層噛み締めている。

と言う訳で、めちゃめちゃ熱いので注意が必要。

正真正銘一番風呂の両親は熱くて熱くて大変だったそうな…。

一晩中湧いて出た源泉が溜まっているのだから当然だろう。

二番手の私たちでさえ熱かった。

設置されている蛇口から水を注ぎ、その間に服を脱ぐと良いかもしれない。

勿論、確認の上お好みで。

泉質は美肌成分で知られる重曹・保湿効果に優れた少量の塩分を含んだ硫黄泉。

浸かった感想は柔らかくてシットリ肌を滑る、と私は感じた。

もう小屋の雰囲気から硫黄特有の香りまで全部合わせて極楽…!!

親友ちゃんと高ぶる気持ちのままニコニコと感想を言い合ったのはいい思い出。

お決まりで顔にバシャバシャ掛けて美肌を願いながらも、幸福のため息を付く特別な一時だった。

ちなみに、私たちが入浴した時の湯は写真の通りだが、日によっては7回も湯の色が変わるそうだ。

本当に自然とは不思議である。

一体どういう原理なんだろう?

私たち一行は大満足でつぼ湯を出た。

気温は随分暖かくなっていたが、それでも体はポカポカの湯気を上げていた。

あんなに体の芯が温まる感覚は初めてだった。

寒がりの私が上着を急いで着る事もなく、この後3時間ほどは足先がポカポカだったのを覚えている。

そんな調子なので30分あれば十分堪能できるだろう。

むしろ熱い上にしっかり身体が温まるお湯なので、時間が余るくらいの人が殆どかも。

私たちに至っては折角付いている一般湯をパスするくらいに良質温泉が染みていた。

その後、冒頭に載せた川辺へ降りてゆで卵を作った私たち。

こちらもめちゃくちゃ楽しい思い出として残っている。

湯筒と呼ばれる約90度の源泉が湧き出す其処に卵を投入するのだ。

お土産屋さんで卵と野菜を購入できるそうだが、私たちは洗濯ネットと卵を持参して投入した。

アジシオもしっかり持参。

何ならこの日、お昼ご飯にクリームシチューを鍋ごと持参している。(強者)

その話は次回にしよう。

何分くらいで出来上がりだったかは、すっかり忘れてしまっている。

調べてみると約10分程と書いていたので、私たちもそのくらいだろう。

出来立て熱々のゆで卵は絶品だった。

硫黄の香りはゆで卵から放たれているのか、すぐ側を源泉が流れているからか正直わからなかったが本当に美味しかった。

そのものの味と言うより、温泉地でゆで卵を作った!という過程を楽しんだのだ。

旅行先の思い出とはそういう事の積み重ねなのだと、この時も今も思っている。

素晴らしい温泉地で出来立ての絶品ゆで卵を食べた2019年春のこの日、本当にかけがえのない思い出として記憶に残っている。

振り返りながら改めて素敵な思い出に、両親に感謝する。

次回は世界遺産温泉で温まった心で巡った高野山の話を書こうと思う。

この時私たちが利用した、つぼ湯・湯筒は現在も利用可能だそうなので是非おススメする。

このブログを読んで頂いてつぼ湯に行こう!と思った人は一応、事前チェックを忘れずに!

あなたの旅が良い旅になると私も嬉しい。

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コメント

  1. […] 前回の続き、入れる世界遺産温泉つぼ湯を堪能した後の2019年03月31日へ遡る。 […]

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